【朗読】山本周五郎「梟谷物語」  梟谷は『袋谷』という意味にも通ずる、左には月山が裾をひき、右手には羽黒山がせまっている~そしてそこには数百年このかた土生一族と呼ばれる土着の豪族が住んでいる。

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  • Опубликовано: 8 сен 2024
  • 慶応四年二月(この年九月に明治となる)に勅命を奉じて奥羽征伐へ向かった九条道孝卿は四月のはじめ庄内藩を討つため副総督沢為量の軍勢を進発させた。沢副総督は第三番隊の中村半九郎を呼んで命令を与えた。本隊と別れて月山から羽黒山を超えて敵のうしろへ不意打ちをかけるようにと、道は険しくさらに羽黒山の奥に住んでいる土生一族の守っている梟谷を突き破らなければ庄内へ攻め入ることができない。半九郎は二百名の隊員と強行軍を経て梟谷部落へ入った。しかしそこには人影もなく犬の子一匹もいなかった。ただ倉の中に両手足を縛られ猿轡をはめられた十四、五になる美しい少女がいた。話を聞くと月山へお参りに寄るとこの部落の人たちから密偵の疑いをかけられ一緒だった父はどこかへ連れ去られ少女は縛られ倉へおしこめられたという。そして昨日の昼頃に官軍が攻めてくると云ってここの人たちは逃げて行ったという。
    土生一族は本当に逃げたのか、果たしてこの少女の正体は…?

Комментарии • 2

  • @tagtahon
    @tagtahon 3 месяца назад +1

    今回は哀しくも美しい物語。華美な演出無しで、聴き手の想像力を後押ししてくれるような語り口が妙に心に響きます。いつもありがとうございます。

    • @user-ee4qi5tt1v
      @user-ee4qi5tt1v  3 месяца назад

      嬉しいコメントありがとうございます。とても励みになります。
      明治維新という大きな時代の変化、そこに生きた人たちの姿勢を描いた作品。
      次回もそんな時代に生きた母子の物語を予定していますのでよろしくお願いいたします。